2023.01.31
医療コラム
No.7 睡眠時間にこだわるとかえって眠れない?
よく、「8時間寝るために早寝した」「昨日は0時を過ぎても眠れなかった」という話が聞かれますが、実は「必要な睡眠時間」というものはありません。睡眠時間は生活様式や季節によっても異なり、また年齢を重ねると自然と短くなっていきます。
睡眠時間を確保しようと、早く布団に入ることは逆効果です。眠れないうちに床につくことで、ちょっとした物音が気になる、ささいなことが頭から離れなくなる、翌朝起きられるだろうかという不安が高まってしまいます。結果、期待していたより睡眠時間が確保できなかったことで「眠れなかった」という認識になってしまいます。
睡眠で最も大切なのは、それ自体の時間よりも「日中に眠気で困っていない」こと。固定された睡眠時間を確保しようと意識するのではなく、眠くなったときに布団に入る、といった認識でまずは過ごしてみましょう。
※院外広報誌「こころの和と輪 」第33号に掲載